家族信託をどこに頼むかお悩みの方へ|司法書士がおすすめな理由とは
家族信託は、死後の財産管理を考える上で非常に便利な制度ではありますが、その仕組みは複雑であり自力で行うことは困難といえるでしょう。
そこで、多くの場合専門家に依頼することになりますが、その際には司法書士、弁護士、行政書士など様々な選択肢が浮かんでくると思います。
では、家族信託はどこに頼むのがベストなのでしょうか。
結論から申し上げますと、司法書士に頼むのがおすすめです。
以下、その理由について詳しく見ていきましょう。
家族信託とは
そもそも、家族信託とはどのような制度なのでしょうか。
家族信託とは、自分が認知症になってしまった場合や死んでしまった後に備えて、あらかじめ信頼のおける家族に財産を信託した上でその管理を行ってもらう制度のことを指します。
そのメリットとしては、銀行などを通さずに家族間だけで手続きが行えることや、遺言ではできないような二次相続を含む柔軟な財産管理が可能であること、受諾者の自由な判断により財産の処分ができることなどが挙げられます。
このような制度は海外では盛んに利用されており、近年になって日本でも徐々に利用されるようになってきました。
そのため、国内では比較的新しい制度ということができます。
家族信託を司法書士に相談するのがおすすめである理由
家族信託の相談を承っている専門家としては、「司法書士」「弁護士」「行政書士」が挙げられます。
それでは、この中で司法書士を選ぶのがベストということができる理由には、どのようなものがあるでしょうか。
まず、手続きを一度で終わらせることが可能であることが挙げられます。
家族信託の信託財産が不動産を含む場合、信託登記と呼ばれる手続きを行うことが必要になります。
これは司法書士および弁護士にしか行うことができないため、この時点で行政書士に相談すると迂遠となってしまいます。
弁護士に依頼した場合を考えると、確かに弁護士には信託登記を行う資格はあるのですが、手続きの煩雑さからこれを取り扱っていない弁護士も多いです。
このような場合は結局、信託登記の部分は外注になってしまいます。
さらには、弁護士には依頼料が他と比べ多くかかるといった欠点もあります。
司法書士は信託登記を含む家族信託の全過程を確実に代行することができるため、家族信託の依頼にはもってこいといえます。
もっとも、紛争解決にかかる交渉については弁護士のみが行うことができます。
そのため、自身のおかれている状況においては、弁護士への相談が有効な場合もあり得ます。
次に、家族信託についての知識に富んでいることが挙げられます。
司法書士は、書類の作成や審査請求を主な業務としています。
そのため、依頼者の法律行為や交渉全般を代行する弁護士などに比べ、家族信託に用いる成年後見制度や遺言などに関する業務を多く取り扱っています。
したがって、司法書士は、家族信託に関する経験や知識の面において、他の士業に比べ優れているといえます。
以上の理由から、家族信託は司法書士に依頼するのが最もおすすめです。
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